ETV特集:データで読み解く太平洋戦争②隠された日本兵のトラウマ、陸軍病院”戦争神経症”
戦争当時や戦後は戦争神経症(PTSD)は、個人の臆病さ、弱さと捉えられていて
今でも顔にぼかしを入れて、仮名で紹介されていた。
戦後もずっと入院していたり、退院しても具合の悪かった人が多かったとのこと。
戦後は復興と経済重視で関心を持つ医療関係者も少なかったようだ。
精神科医などは安全で恵まれた家庭で育って努力して、難関の医学部に入ったので、
弱くて具合の悪くなったとされていた人に関心を持たない、
見下してまともに相手にしない、自分の出世、栄達を目指す、などの人が
多かったのだろう。
復興や経済発展を目指したのは判るが、国のために心身を病んだ人を
まともに相手にしない、というのでは、何のための復興と経済発展だったのだろう。
このような日本人の姿勢が、相模原の事件の遠因ではないだろうか。
イラク、アフガンへ派兵された、厳しい訓練を経た米国海兵隊員でも、
メンタルを病む人が多いのは、米映画「アメリカン・スナイパー」や
英映画「ハート・アタッカー」でも描かれている。
参考文献:「帰還兵はなぜ自殺するのか」:デイヴィッド・フィンケル
Military times等での連載記事