「エビデンス」について つづき

シノドスの「新型うつ」についての記事で、

「臨床心理の分野では、フロイトユングといった一世紀も前の知見を基に精神疾患を理解し、近年の科学的エビデンスに基づいた研究を考慮しない専門家も少なからず存在しています。」と書いているが、近代になって、個人や個人の内面といったものが出来て来て、それにともない、相手を理解するために、フロイトユングなどの臨床家が様々なことを理論立ててきたのだが、その様な背景すら知らないのだろうか?

人間は単にいくつかの「エビデンス」で示される原因によって左右される

だけのもので、歴史や社会から切り離されているというようなものの見方を

しているのだろうか?

さらに、「かつては精神科が対応していたのは統合失調症の患者で、うつ病の患者に出会うことは現在に比べれば稀でした。」

と書いているが、どこで聞いたのか判らないが、そんな与太話を真に受ける

ような人物が、大阪府に雇われて、若者支援とかをやっているというのは、

いかに様々な人文系の知識が大学院まで行った人間にすら

伝わっていないのかが良く解る事例である。